日々の泡泡

日々のごはんと気になったことなど記録します。

美味しいカレーと毒カレー映画の話。

きのうのお昼ご飯

エリックサウスマサラダイナーのカレーランチプレートとカールスバーグ🍺


本当に美味しい。お店も落ち着いた雰囲気で渋谷のランチではイチオシです。


ーーーーーーーーーーー
夏休み初日は


ひとりで映画見てきました。


26年前の和歌山毒物カレー事件を扱ったドキュメンタリーです。


林真須美死刑囚の夫と長男、
事件を長年調べているジャーナリスト、
亡くなった被害者の父親、
当時、毒物(ヒ素)の科学分析を担当した学者等々、関わりのある方への取材インタビューなどで林真須美死刑囚の冤罪の可能性についてを描いた作品。


都内では渋谷のミニシアター「イメージフォーラム」でしか上映してなくて、以前イメージフォーラムのサイトで上映予告見てチェックしてたのですが、前日にxで情報見てたら「平日なのに満席で見れなかった!」などの投稿があったので慌ててネットで見たら本当に席が埋まりかけていたので慌てて予約しました。


ミニシアター系の映画ってたいてい当日に行っても10人位しか観客いなかったりするのですがこちらは連日満席のようでびっくりでした。
結構年配の方も多い。まあ、昔の事件だから当時の衝撃を浴びた世代に一番刺さるんだろう。


私は何年も前に「獄友」という映画見てから冤罪に興味を持ってるのですが、先日見た別の事件を扱った「正義の行方」も非常によかったというのと、数年前に林真須美の長男が母は冤罪だということを話しているTV番組を見たこと、2年ほど前に関空で長女が無理心中した報道など、この事件がどういう事件だったのか知りたくて見に行ってきました。


結論から言うと、、、めちゃくちゃ衝撃の作品でした・・


想像していたのと別ベクトルで・・・


警察、検察、マスコミ、裁判官によるでっちあげと、報道を鵜呑みにする私たち世間が後戻りできない冤罪を生んでしまう構造。映画のトーンが「正義の行方」とは全く異なるのですが、まぁ同じこと描いているよなと思いました。


前半は林真須美の自宅にあったヒ素と現場から検出されたヒ素を分析した方法が、正しいとはいえないという根拠に迫ったり、目撃証言がとても曖昧なものであったり・・という証拠の不十分さについて描かれてました。


後半・・夫の林健治氏の独白と彼のキャラクターの強烈さに全て持っていかれました・・


みなさん覚えてますよね、あの強烈な親父のこと・・


ネタバレですけどここで私がネタバレしても誰もこの映画見ないと思うので・・笑


まあ、当時自分がやっていた保険金詐欺の全容をペラペラと紀州弁で饒舌に話しまくるのですが・・


シロアリ駆除の仕事でヒ素を扱っていた健治氏は、ある日ヒ素ってどんな味なのかとぺろっと舐めて見たところ嘔吐を繰り返して七転八倒して入院したら入院費が数百万簡単に降りた。それでもう味を占めてそれから色々やった・・とか
林真須美の実母が亡くなった時の保険金から4000万円すぐにギャンブルで擦って、真須美がえらい怒ったから、じゃあ「高度障害狙おう思うて」と多めのヒ素飲んで死にかけたけど1億5000万降りた・・とか、実に楽しそうに語りまくるんですよ・・


当時受けた印象を上書きするぐらい怪しすぎる・・w
不適切にもほどがあるモンスターでした・・笑


当時は夫も林真須美に毒を盛られていたとか、知人にも毒を盛っていたとか報道されていて、とんでもない毒婦という報道を私ももちろん真に受けていた側の人間ですが・・



実は仲間と楽しくワイワイ保険金詐欺やってました、みたいなところに起きた事件だったというびっくりな内容も意気揚々と武勇伝のようにペラペラ喋っているあの親父を見ているとなんだか詐欺の全容に関しては妙に納得してしまったし別の側面が見えてくる・・


でも確かに検察も杜撰でマスコミもテキトー記事をでっち上げたりしていて改めて不思議な事件だなと思いました。


冤罪だとしたら誰がなんのために??


でも冤罪じゃなくてもなんのために?なんですよ。


あの親父のことだから当時も口が軽くて飲みの席とかで色々話していたかもしれないから、それを聞いた誰かが、、とか、全く思いもよらないこともあったのかもしれない。
表に出てないだけで実際林家以外からもヒ素を自宅に持っていた方もいたらしいし・・


真相はわからないけど、証拠不十分が事実だとしてそのまま死刑執行されるなら、恐ろしいことです。


ちなみに映画制作した方のチャンネルでYoutubeにシリーズで映像が上がってます。



#1【和歌山毒物カレー事件の真相を追う!】林眞須美死刑囚の長男が語る、事件当日の記憶/死刑判決に感じた違和感とは?



私が衝撃を受けたペラペラ独白も#4くらいで見れます・・
映画で見れなかった映像もいっぱいあってこれも全部見なきゃ・・


監督はTV番組のドキュメンタリー制作などしていた方のようですね。正義の行方の監督もNHKのドキュメンタリーのディレクターだった。
報道のあり方に違和感を感じるTVマンの心意気と、個人がメディアとして発信できる時代だからこんな映像も観れるんですよね。規制が厳しくなったら見れなくなるかも?


とりあえず衝撃を受けつつも、映画館を出て、渋谷で大好きなインドカレーを食べた私ですが、毒カレー事件見た後カレー食べてることに気づいて、私も不適切だったというオチでした。


不適切ついでの余談ですが、林真須美のご長男は顔モザイクかけてるのですが、長身でスタイルも良くて手先も綺麗で多分今時のイケメン。そこもじんわりと衝撃です。